毎日、腹痛。(仮)

サラリーマンの憂鬱

14回目

気付いたら一ヶ月以上放置してましたね。

そんな中、毎日アクセス記録があるわけですが、この画面を見てるそこのあなた。

 

英単語の一つでも覚えた方がよっぽど有益だぞ。

 

さて、本日、久々に肛門科へ行ってきました。

 

もはや、会社には「コウムンカに行くため帰ります。」とネイティブな発音で有休申請を取るようにしてます。

皆様も是非、ご活用ください。

 

激務に継ぐ激務により、深夜残業あたりまえ!休日出勤あたりまえ!残業時間労災認定基準超え上等!な生活で死にかけつつ、薬が切れたまま生活してました。

 

するとどうでしょう。

 

おならしただけで殺人現場と化すトイレ。

フラフラとぼやける視界。

変わらない日常。

君の名は。

 

そんな感じで、診察ー!

 

私「お久しぶりです。先生、血が止まらないです。」

医者「そうかー。じゃあ縛っちゃう?」

私「ん?縛る?」

医者「うん、縛っちゃおう!」

 

縛る。

何それ。

怖い。

 

私「縛るって、あの縛るですかね?」

医者「うん、その縛るだよ」

 

まず、「縛るってあの縛るですかね?」と問うた筆者だが、何を縛るのか全くイメージできていない。

しかし、あたかも知ってるフリで余裕を見せつけるのが、大人の嗜みである。

 

医者「じゃあ縛るから仰向けになってー」

 

訳もわからず半裸の私は時の流れに身を任せ。

瞳を閉じて、激痛に泣きそうになりながら。

縛られていく。

そう。縛られていくんだ。

 

真っ暗な視界の中。

聴こえてくる。

 

医者「やばい!血が凄い吹き出してる!ガーゼ!あ!やばい!!」

看護師「早くタオル持って来てください!あー!!待って!待って!!」

 

お尻自分の血でめちゃくちゃあったかいやん。

あと、死ぬほど痛いやん。

麻酔すべきやん。

してないやん。

泣けるやん。

ごっつ泣けるやん。

やん。やん。やん。

 

あまりの大量出血に病院がざわめく。

そして、何回もやり直しになる。

その度に肛門に挿し込まれる器具。

激痛。激痛。激痛。

 

「コウムンカは地獄だった」と後世に語り継ごうと決意した。

全てのア○ルファッカーに最大のリスペクトを。

 

そして、私は縛られた。

そう縛られたのだ。

 

内痔核にゴムのリングを装着したのである!

もはや、書いといてなんですが、俺もよく分かりません。

コンドーム付けた時の根元的な感じだよ、きっと!知るか、バカ!

 

今日、この病院で「ご迷惑をおかけしました」と言った患者は私だけだろう。

 

そんな感じで、私は今日も生きています。

 

 

13回目

明日は朝の6時起き。

現在、真夜中の2時43分。

眠れぬ夜に。

 

 

先日、31歳になりました。

 

私の中で20代はまだ子供という感覚だったので、30歳は子供と大人の狭間でモヤモヤしていたのですが、31歳になり自分の中で「THE大人」の仲間入りということにしました。

 

何をもって大人なのか。

その境界線は人それぞれです。

 

誕生日を迎えて何かが変わった訳でもない。

でも、何となく大人の仲間入りという寂しさを感じて。

もう二度とやって来ない子供の日々を郷愁しながら。

 

Yシャツのボタンを閉めて、出社の準備をする。

さぁ、大人として、今日も1日働こう。

頑張るぞ。と一言呟いた瞬間でした。

 

 

 

うんこ漏らした。

 

 

 

31歳から15日目。

テレビからは政治家の失言や、ミサイル問題が流れているなか、私はリビングに立ち尽くし、絶望に暮れていた。

 

 

 

ここ最近体調がぶち壊れまして。

あ、これ死んだなと思ったのですが、何とか生きてます。

3つの病院に毎週通っているため、おくすり手帳が辞書みたいになってます。

 

 

そして。

 

 

「腹痛サラリーマン、初めてのMRI検査!」

 

 

まず、MRIってなんやねん。

何の略やねん。

調べる気にもならん。

 

まずは問診を受けるため、個室に通された。

個室の中はヒュンヒュンという謎のBGMがリフレインしていた。

 

医者「(ヒュンヒュン)MRI検査は初めてですか?」

私「はい。初めてです。」

医者「(ヒュンヒュン)では、検査の前に色々お聞かせください。」

私「はい。分かりました。」

医者「(ヒュンヒュン)タバコは吸いますか?」

私「はい。吸います。」

医者「(ヒュンヒュン)お酒は飲まれますか?」

私「週に一度程度です。」

医者「(ヒュンヒュン)タトゥーは入っていますか?」

私「いいえ。ありません。」

医者「(ヒュンヒュン)本当にありませんか?」

 

 

気が狂いそうじゃ!

なんなんだ!この(ヒュンヒュン)という音は!

そして、医者よ!刺青はねぇ!1回目で信じろ!

 

 

医者「(ヒュンヒュン)ではこの後、検査室にご案内します。現在聞こえている音はMRIの撮影音です。検査中大きな音が鳴り響きます。ヘッドフォンが使えますので、ご安心ください。」

 

(ヒュンヒュン)という音はBGMではなかったのか。

医者よ、すまん。

てっきり異常な雑音が無いと集中出来ないサイコ野郎かと思ってしまった。

 

 

 

検査室の前で「タトゥーはありませんよね?」と3度目の問いかけに答え、いざMRIへライドオン!

 

ヘッドフォンからはオルゴールの優しい音が流れている。

ヒュンヒュン音も聞こえず、優しい音色に耳を傾けていた。

そして、私はMRIの中に吸い込まれた。

 

 

ヘッドフォンから検査技師の「では撮影を始めます」という声が聞こえ、再びオルゴール音が流れた時だった。

 

 

ドガガガガガガ!!!

キューン!ドガガガガガガ!!!

 

 

絶望的な騒音。

ヒュンヒュン音皆無。

完全に真上で道路工事してるだろ。

 

 

ドガガガガガガ!!!

キューン!ドガガガガガガ!!!

 

 

気が狂いそうになる。

 

 

時々、撮影ポイントをずらすためか、台が移動するのだが、その瞬間だけ騒音は消え、オルゴール音が聞こえてくる。

 

 

「タララララー、ラララー、タラララ、ラー、ララー♩」

 

 

突然の「もののけ姫 オルゴールver」である。

 

笑わずにいられるか。おい。

 

再びの騒音の中、私の頭の中では先ほど聞こえて来たもののけ姫が繰り返し流れ、「俺をMRIから解き放て!」と心の中で叫んでいた。

 

MRI検査は、絶望的な騒音と、閉所に閉じ込められて8千円かかるドMな方にオススメな検査であると分かりました。

そして、唐突なもののけ姫の破壊力を侮るな。

 

 

 

 

あぁ、バンドやりたい。

エモバンド。

12回目

三連休が終わった。

この現実を直視できない。

 

 

・連休中のこと

連休中、実家に帰ったのですが、

感想を一言だけ言わせてください。

 

 

「蚊多すぎ」

 

 

これに尽きる。

 

そういえば、昔はムヒが必需品だったなぁと、ノスタルジーは帰りのホームから見える夕焼けに溶け込んで行った。

10分に1本しか来ない電車を待ってたら、3箇所刺されてた。

 

 

実家には福岡から甥っ子(3歳)が遊びに来ていた。

私を見るなり義理の姉の背中に隠れてしまった。

 

その歳でシャイかよ。

てか、可愛すぎかよ。

 

この甥っ子、早産で予定日より一ヶ月早く生まれたのだが、その日が何と私と同じ誕生日。

 

父親である兄は、初めての子供の誕生に歓喜すると同時に「なぜあいつと同じ誕生日なんだ、、、」と膝から崩れ落ちたと言う。

 

そんな運命的なエピソードから、妙な親近感が湧く甥っ子は、ようやく久々の再会に慣れて来たのか、

 

「私の顔面目掛けて野球のボールを投げつける遊び」に熱中し始めた。

 

おい、的確に右目を狙うな。

二発目食らったあたりから視界がボヤけてるんだよ。

 

ビールで酔っ払って横になって寝ようとしても、兄の「黄門のおじさんと遊んでもらいな!」の一言と同時に顔面にボールをぶち当たられる。

 

携帯をいじっていても、兄の「黄門のおじさんが暇してるぞ!」の一言と同時に顔面にボールが豪速球で飛んでくる。

 

おや、ここは処刑場かい?

 

そして、先程から無視していたが充満していくこの違和感は何なんだろう。

 

何かがおかしい。

 

 

「黄門のおじさん」って何だ??

 

 

水戸黄門と私が繋がるエピソードが全く思い浮かばない。

なぜ御老公扱いされてるんだろう、悪い気はしないけど。

 

 

しかし、違和感はすぐに消えた。

 

兄「顔じゃなくて黄門のおじさんのお尻狙って!」

 

まさか。

 

おい。

 

嘘だよな。

 

兄よ、貴様。

 

実の息子に、叔父である私のことを「肛門のおじさん」と、、、呼ばせているのか、、、。

 

 

こんなことあって良いんでしょうか。

部位ですよ、部位。

聞いたことねえよ、形容詞が部位のおじさん。

 

仮に私が首筋を痛めていたとしたら、胸鎖乳突筋のおじさんと呼ばれていたのでしょうか。

 

ちょっと衝撃が大きすぎて、おじさん、涙が止まらないよ。

 

 

甥っ子は、結構喋るようになっていた。

何を喋っているのかよく分からないが、英会話を習っているらしく、お気に入りの英単語を挟んでくる。

 

兄「おじさんのこと、好き?」

甥「(めちゃくちゃハニ噛んだ笑顔で)んんん、のーうぇーい」

 

か、可愛い。。。

照れた顔最高に可愛い。。。

 

結果的に顔面へボコボコにボールを当てられた1日だったが、存分に癒されて帰宅。

 

帰りの電車で、「のーうぇーい」とは何だったんだろうと気になり、検索してみた。

 

 

「NO WAY(訳:絶対に嫌だ)」

 

 

ああ、神様。

どうか、私に飲み友達をください。

一人で飲んだら発狂してしまいそうです。

 

10回目

「はじめてのおつかい」という物心ついた頃からやっている長寿番組(不定期放送)が先日放送されていた。

 

簡単に説明すると、3歳〜5歳くらいの小さなお子さんが、生まれて初めて一人きりでおつかいに行く姿を捉えるドキュメンタリータッチの番組だ。

 

 

おつかいの流れは以下の通り。

 

「行きたくない」と泣きじゃくる子どもを優しく諭す親

→初めの一歩を踏み出すも何度も玄関前にいる親を振り返って見てしまう子ども

→やがて、曲がり角を過ぎて子どもの小さな背中は見えなくなる

→子どもは途中寂しくなり泣き出すも、家族のためにおつかいを果たす

→笑顔で両親の元に帰宅する

 

あかん、私もう嗚咽止まらん。

学生時代とかは何とも思わなかったのに。

 

ハリウッド的に言えば「地球に大規模な隕石が接近→誰かが命を懸けてロケット毎隕石に突撃→隕石爆破→地球の危機が去り平和に!」と言った王道パターンよろしくだけど、だが、それが良い!

 

「ほうれん草」の買い物を頼まれていたのに、「レタス」を買っちゃうという子どもながらの天然小ボケを挟みつつ、あんなに泣いていた子どもが店員に「ありがとう」とお礼をして親の待つ家に戻って行く。

そして、帰ってきた子どもを迎えた親は号泣。

子どもは「どうして泣いてるの?」と笑顔で親に問いかける。

スタートとエンドで泣いてる人間が逆転している。

とてつもない、短期集中型成長記録。

テレビ前の私も号アンド泣である。

おっさん化が止まらない。

 

また、おつかい中に流れる挿入歌「しょげないでよBaby」がたまらなく名曲なのだ。

 

失恋中の女子に向けて言ったら一発で「はぁ?」と返答されること間違いなし!である「しょげないでよBaby」というタイトルも、寂しさと闘いながらおつかいする子どもに向けては抜群な効果を発揮する。

 

ちなみに私の初めてのおつかいは、なんと10歳だった。

 

おい!20年前の俺!独り立ち遅すぎるだろ!

テレビの中で4歳の女の子が頑張って親のためにケーキ買ってんだぞ!

10歳って小5じゃねぇか!エロ本読み始めた頃だろ!

 

しかも、夏休みの宿題である防災ポスターに使う画用紙を買いに家から徒歩3分の文房具店に行くという焼け野原の様なドラマ性の無さ。

つくづく自分という人間がなんの取り柄も無い落ちこぼれであると痛感する記憶だ。

 

当然、両親の見送りも出迎えも無かった。

現実は以下の通りだ。

 

私「ただいま。画用紙買って来た」

母「おかえりー」

私「初めて一人で買い物行ったわ」

 

この後の母の「えっ、嘘でしょ、、、この歳で初めてのおつかいだったの、、、?」という驚愕の表情を忘れられない。

そこには感動では無く、哀れみの涙が流れていた。

 

そんなことより、現在東急大井町線中延駅でこの文章を入力しているのだが、やばい、危機的状況だ、お腹の中が暴れまわってる。

理由は後述する。

 

 

 

30年生きてきた。

はじめてのおつかいから20年が経った。

しかし、世の中不思議なものでこの歳になってもまだ初めての経験という出来事が急にやってくる。

 

 

「腹痛サラリーマン、はじめてのバリウム検査」

 

 

本日、健康診断を受けてきた。

そこでは、30歳にして「はじめての」バリウム検査が待っていた。

 

バリウム検査は辛い。

 

そんな噂を耳にしており、昨夜から「嫌だ、行きたくない」と絶望していた。

なんなら、おつかい前の子供より無表情になっていた。

 

 

それでは、はじめてのバリウム検査、早速振り返ってみようと思います。

 

 

まず、採血や身体測定といった例年通りの健康診断をこなす。

視力が年々悪くなっており、ついに両目とも0.6まで低下したことに微妙に凹む。(社会人になるまで両目1.5)

そして、ついに胃部レントゲン室前に待機するよう指示が出された。

 

検査までに注意書きを読むよう4枚の紙を手渡された。

 

注意1「検査前に発泡剤を飲みます。検査終了まで絶対にゲップはしないようにしてください。ゲップをしそうになったら我慢して唾を空気と一緒に飲み込みましょう。(検査時間は約10分です)」

 

唾を空気と一緒に飲み込むだと!?

なんなんだ、この日本語は!!

「雪がしんしんと降る」「しこしこもっちり」以来の絶妙なワードの組み合わせに理解が進まず焦りは募る。

しかも、検査時間10分もかかるのかよ、、、FF7の魔晄炉脱出イベントと同じ時間じゃないか、、、。

何よりも、「炭酸飲むとゲップが出て痛い」という理由で高校生になるまでコーラが苦手だった私、ゲップに耐えられる自信は全く無い。

 

注意2「発泡剤を飲んだ後、バリウムを飲みます。バリウムは基本的に無害ですが、特に敏感な方については蕁麻疹が出る場合があります。」

 

このブログのタイトルから分かる通り、過敏性腸症候群に悩まされている私から敏感という文字を取ったら何も残らないだろう。

痔は残ります。

 

注意3「検査終了後、すぐにコップ3〜4杯分の水を飲み、下剤を服用してください。」

 

げ、げ、げ、下剤だと!!??

生まれてこの方、下痢じゃない日が無いこの私に下剤だと!?

無茶だ!お酒に弱い人に駆けつけ一杯でテキーラを飲ませるくらい無茶だ!

もしくはアンパンマン東京サマーランドに連れて行くくらい無茶だ!!

 

注意4「検査が順調に進むように、以下の通り胃を動かす準備体操をしながら待機してください。(イラスト付き)」

 

イラストに書いてある「お腹を膨らませながらポポポポポと発声する」をやろうとしたが、周りに待機してる人で準備体操してる人なんていないし、誰も注意書き読んで無い、、、。これやったら変人扱い確定だな、、、。

 

 

 

 

 

私「ポポポポポ」

 

 

 

 

 

検査を終えて下剤を飲む初老のおじさんに対して「アイアンハートタカシ」(絶対名前タカシじゃない)とアダ名を付けていたら私の番に。

 

 

医「バリウム検査は初めてですか?」

私「はっ!はい!」

医「では、台の上に立って頂いて右回りに一回転してみましょう。」

 

立ったまま右回りをさせられる。

リハビリか。

 

医「検査中、何回か右回りに回転してもらいます。この動きを覚えておいてくださいね。」

 

右回りくらい分かるわ。

リハビリか。

 

医「じゃあ発泡剤飲んでください。」

 

出た、発泡剤。

一気に飲み干した後、少しの水を飲む。

 

私「あれ、おかしいな、全然ゲップしたくならないぞ、、、。」

 

「ゲップに強い」という超どうでもいい属性をいつの間にか取得していた模様。

なぜ普段役に立たないことばかり知らぬうちに身につくんだ。。。

 

医「次にバリウムを一口飲んでみましょう。」

 

噂では不味すぎて飲めない人もいると言われるバリウムを口に含む。

 

私「あれ、、、これ、飲むヨーグルトじゃん!普通に美味え!」

 

バリウムを美味しく嗜める」という超どうでもいい属性もいつの間にか取得していた模様。

恐らく、私の舌はゴミで出来てる。

 

そして、検査開始。

台が直立の状態から水平に動き出し、それに身を委ねていた。

 

医「何やってんの!右回り早くして!」

 

えっ、いきなり右回り?と右に半回転。

それより、なぜタメ口になった、医者。

 

医「違うよ!一回転するんだよ!早く!」

 

言われるがままに台の上で一回転。

おい、だからなんで急にタメ口なんだよ。

どんな距離の取り方してんだ、童貞か。

 

医「止まらないで!3回転して!」

医「違うって!左向いて!」

医「早く腰上げて!!なにしてんの!」

 

めっちゃ怒るやん。

ずっとタメ口やん。

しかも、左向きとか言われてない動きやん。

 

ずっと横になった台の上でグルグル回転させられる。

台自体もグルグル回転する。

 

この動きをアイアンハートタカシはこなしていたと言うのか?

診察終わりのあの清々しいタカシの顔が信じられない。

嘘だろ、この動きめちゃくちゃ激しいぞ。

 

テンパった私、右と左の違いが分からなくなり、「お茶碗持つ方!お箸持つ方!」と言うかつての母の言葉が脳内にリフレイン。

 

医「そうじゃない!左斜め前を向くんだよ!」

医者の怒声がピークに達する。

 

思わずガラス越しの医者に向けて鬼ギレの視線を向ける。

 

医「もう少し左を向いて、、、ください」

医者、急に敬語になる。

 

検査終了。

訳がわからない時間だった。

アイアンハートタカシに対するリスペクトだけが急上昇する初めての体験だった。

 

 

そして、「腹痛サラリーマン、はじめての下剤」へ。

 

1時間後、大井町線の中で顔面蒼白になっている腹痛サラリーマンの姿が。

 

トイレから出れねえ。

 

みんな、薬物と下剤には手を出すな。

そこにピースは無い。

9回目

前回、痔の話を書いた。

 

気分が舞い上がっていた。

12年ぶりに勇気を出して行った病院だったが、絶対手術だと思っていたにも関わらず薬による治療となったこと。

そして、薬が凄く効いたこと。

 

物凄いドヤ顔で前回のブログを己のために書き上げた。

俺は勝ったと噛み締めながら。

何に勝ったのかさっぱり分からないし、何だったら痔主になった時点で完全に負け戦なのだけど。

俺は勝ったのだと。

祝杯ならぬ、祝飯を上げながら。(夕飯のご飯お代わり)

 

 

その翌日。

 

 

「先生、、、お尻から血が止まりません、、、。」

 

 

おい!全然薬効かねえじゃねえか!!

現代の医学の進歩に震えながら、夕飯のご飯お代わりした俺の純粋な気持ち返せや!

 

 

もうどうにも止まらないので、ウララウララと会社を抜け出し病院へ行くことに。

 

会議中に病院に行きたい旨を申し出たところ、親会社の女性社員に「どこか悪いんですか?」と問われたので、そこはレディーファーストに長けてる私、「痔です」と正直に話して反応を楽しむか迷ったのですが、

 

 

「消化器系をちょっとこじらせちゃいまして、、、笑」

 

 

と、今振り返ってもなぜ消化器系を選択したのか分からない微妙すぎる嘘で泣きたくなる。

しかも、最後の苦笑いなんだコラ!

 

「消化器って、胃ですか?」との問いを完全に無視して退社。

 

肛門じゃい。

 

そして、2回目にして行き慣れたと感じる病院のドアを華麗に開け、受付の方に爽やかな笑顔で挨拶し、「今日はどうなさいましたか?」の問いかけに食い気味に「痔です」と返答。

保健証と診察券をスムーズに手渡し、本棚に置いてあった武蔵小杉ウォーカーを熟読しながら診察を待つ。

 

緊張で文字が読めない。

お前、全然慣れてないぞ、病院。

 

そして、診察。

 

医者「うん、気長に頑張ろう。」

私「あの、気長にって、どれくらいですか?」

医者「相当酷いから、まぁ気長に付き合っていこうよ。」

私「先生、あの、気長にって」

医者「お薬1ヶ月分出しときますね。」

 

 

私の痔は、いつ治るのか。

それは、医者でさえ教えてくれない機密事項。

 

 

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バイブルゲット。熟読せよ。

 

8回目

いつの頃からか覚えていない。

闘うことから目を背けてきた。

怯えながら目を瞑って来た日々。

何年間経っただろう。いや、何十年経っただろう。

 

薄れ行く記憶を辿って行った先に、一番古い記憶としてひっそりと、うっすらと片隅に残っているこの問題と初めて直面したのは小学生高学年の頃に行った沖縄旅行だと思う。

 

沖縄のあの青い海を飛行機の窓から眺めた時、この世の物とは思えない美しい光景に心の底から感動した。

正確には初めて乗る飛行機が怖すぎて、超真顔かつ無言でオーシャンビューを眺めていた。

旅先の小学生の真顔ほど怖いものは無い。

 

私自身、海辺の小さな街に住んでいたため海は身近で生活に密接な関係だった。

沖縄の浅瀬の透き通る水色と対照的な沖合の藍色のコントラストの比較対象として、一面ダークネイビーでデスクトップパソコンが不法投棄されている地元の海に目が慣れてしまっていたことも、感動作用として大きく働いたと推測する。

 

海とプールではしゃいだ夏の日。

夜は満天の星空の下、星砂を拾って。

少年は眠りに就いた。

清々しい翌朝、トイレで見た光景。

青の対となる、赤。

 

私は小学生にして、地主、否、痔主となった。

 

「なぜ少年は沖縄で痔にならなければならなかったのか。」

 

このタイトルで新書を出したいくらいだ。

価格880円くらいでいかがでしょうか。

 

さて、そこから少年は30歳のおっさんとなった現在までタイトル通り毎日腹痛の人生を送ることになる。

それと並行して少年は、大人の階段を辛うじて息切れしつつ登りながら、長い年月をかけて、望んでもいない沖縄で手に入れた小さな土地を知らぬうちに高度経済成長させ、超巨大マンモス団地(死語)の大痔主へと成り上がる。

 

記憶というのは曖昧なもので、次に古い記憶は高校時代まで進んでしまう。

 

高校卒業前、18歳という多感な時期に我が痔はビッグバンを起こした。

超新星爆発だ。

取り敢えず日本語に訳してみました。

 

その時まで何よりも医者嫌い、医者が怖くてしょうがない私はこの問題から目を背けていた。

 

その頃、思春期も爆発していた私は親とは一切口を聞かず、夕飯は一人自室で食べる生活を送っていた。

 

そんな時に起きたビッグバン。

いや、超新星爆発

自分の体に何が起きたのか分からず、血まみれのトイレから出た時に、「こりゃもうあかんやつや。」と呟き、遂に超絶苦手No.1スポット「病院」へ行くことを決意した。

 

そして、久々に会話する親に向けてこう言った。真顔で。

 

「あのよぉ、肛門爆発したんだけどよぉ、、、マジで医者怖いわ。。。どうしよう。。。着いて来てくれないかな、、、母ちゃん。」

 

金髪高校生、肛門科に母を連れて。

 

久々に息子に話しかけられ喜ぶ母。

まさか第一声で肛門科に誘われるとは。

一瞬にして表情が曇る母へ。すまん。

 

医者までの道中、極度の緊張状態に陥る私に「私も酷い痔だったけど、ヨガやったら治ったよ。ヨガ。」と謎のアドバイスをする母。

ヨガやってるとこ一回も見たことない、、、。

 

そして、初めての診察。

異性とのお付き合いもしたことない童貞少年が、己のケツを看護師のおばさんにお披露目するのは、思春期の自分には耐えられなかった。

 

そして、診察。

悶絶、悶絶、悶絶。

 

変な金属を入れられて、グリグリされて。

ぐりとぐら

 

診察後、医者から「もうこれ数年後には絶対手術することになるけど、今切る?」という絶望的な結果を告げられ、「バイトがあるので、、、店長とシフトの相談して決めても良いでしょうか。。。」と回答した。

 

もちろんバイトなどしていない。

 

帰り道、駅のホームで私は謎の胃痛に襲われてベンチから一歩も歩けなくなっていた。

母は私の背中をさすりながら、「手術するか、ヨガするか、、、」と謎の言葉を、何度も走り去る赤い電車に向けて呟いていた。

 

 

そして舞台は一気に29歳へ!

前述の病院より痔は日を増すごとに悪化したが、大量出血しても無視を決め込んでいた私は、健康診断で「ヘモグロビン値が異常なまでに低い」とのことで鉄欠乏性貧血と診断されるも華麗にスルー。

全然貧血の症状は出なかった。

念のため鉄分サプリを飲む生活が一年続いた。

 

そして、先週だ。

どーもフラフラする。

ソファに寝転がって立ち上がると高確率でふらつき、酷い時は視界が真っ白になる。

こんな事は今までなかった。

 

先月あたりから連日、ビッグバンを起こしていた。

いや、超新星爆発

そして、華厳の滝の如く垂れ流される血の涙。

このままではヤバい。

何かを直感的に感じた。

 

フラフラと霞み行く視界の中、会社に辿り着くも、冒頭の一文が頭の中で繰り返される。

新しいジャンルの仕事をすることになり、うまく進まない日々にイラつきながら。

 

「俺はいつまで痔に怯えるんだ、、、それよりも苦痛なこの仕事はいつ終わるんだ、、、あれ、痔の手術するなら入院出来るかもしれないな、、、会社休めるんじゃねぇか!?」

 

私、速攻で「本日、通院のため午後休取得します」と件名を社内メールに打ち込み一斉送信。

 

逃げるように会社を飛び出し、肛門科の扉をオープン!

あんなに嫌だった病院も会社には勝てないのだ。

 

そして12年ぶりの金属をぶちこまれ、ぐりとぐら

診察中に大量出血。

医者ドン引き。

看護師、大慌て。

 

そして、診察結果。

「薬出しときますね。お大事に。」

 

おい!手術わい!

会社休めねぇじゃねぇかよ!!

 

薬なんて効くわけがない。

俺は12年前に手術ドラフトで一位指名された逸材だぞ。

 

そして、現代の医学、医薬の進歩は想像を超えていたことを痛感する。

薬、めっちゃ効くやん、、、。

 

最後に診察翌日、たまたま連絡が来た母とのやりとりを載せておく。

 

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 本当にヨガやってたんかい。